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現在のペットを取り巻く環境 |
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ここ数年、動物を飼うことに対しての意識のギャップが広がっています。昔は番犬として飼うのが一般的でしたが、今は家族の一員として位置づける人が増えているのではないでしょうか。さらに、動物が生活の中心になるほどでき愛する人がいる一方、飼っている動物にそれほど関心を払わず、ただエサをあげているだけという人も見受けられます。おそらく飼い主全体の意識が向上したわけではなく、ペットに対する考え方が多様化してきているのでしょうね。
昭和30年ごろから、団地などの集合住宅が出来始めました。当初は動物も一緒に入居しましたが、すぐににおいやほえ声といった問題がたくさん起きました。最近では集合住宅での動物の飼育の仕方が考えられるようになって、ペットを飼えるマンションなども増えてきましたが、当時はそのようなこともなく、全面的に動物飼育禁止になりました。
そのためか、今は動物に触れる機会のない子ども時代を過ごし、そのまま成人した人が少なくありません。極端な例では、ペットが生き物だという感覚がちょっと足りない人もいるようです。
例えば、拾った子猫を飼っていたけど、夏休みに旅行に行くのに家に置いておけないからと保健所に引き取りを依頼する。しばらく動物を飼ってかわいいという気持ちが分かったからもういらないという考えの人も出てきています。ほかにも、飽きたので別の動物を飼いたいからとか、年をとったからという理由で保健所に押し付ける人までいるんです。
その結果、悲しいことに、日本では犬と猫合わせて年間35万頭以上が殺処分されています。神奈川県での犬の殺処分数は年々減少してはいますが、猫は横ばいという状況です。
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| 50年にわたる愛護協会の活動 |
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協会設立当初からある犬舎の様子 |
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神奈川県動物愛護協会(以下協会)は1958年に当時の神奈川県知事夫人、内山登志子さんによって設立されました。今年でちょうど設立50年になります。
内山さんは非常に動物愛護の意識が強い方で、当初から動物保護施設と動物病院を運営し、ペットの里親探しや不妊去勢手術に着手していました。1988年からは、病気や怪我(けが)などでその状態が苦痛という場合以外、安楽死の処置は一切せずに活動を続けています。
協会でのペットの保護数は、年間で犬が20〜30頭、猫が80〜100匹ほど。収容できる数に限りがありますので、保護依頼を受けるとリストに記入し、1頭もらわれると次を保護するというシステムになっています。近所から犬のほえ声に対する苦情などもあり、協会でも扱う犬の頭数は制限せざるを得ない状況です。
保護についてはいろいろなケースがあって、犬の場合は家の事情で飼えなくなったのが8割。あとは捨てられたり交通事故に遭ったりですね。
しつけに失敗して、自分ではどうにもならなくなって保護を依頼してくる飼い主さんもいます。甘やかしすぎてかみつく犬になったり、トリミングの時に嫌な思いをしたらしく、顔の近くを触るとかむようになってしまったり。そういうケースで保護した場合には、しつけをやり直す努力をしています。
今は2週間に1回、ボランティアで来ているトレーナーの方から協会のスタッフがしつけの方法を習っています。なかなかすべての犬に効果があるというわけにはいきませんが、訓練によって問題行動が改善された犬もいます。
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| 里親は随時募集中です |
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里親会(鎌倉市)の様子 |
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里親の募集は随時行っていますが、現在は毎月第1日曜日に鎌倉市で、第4日曜日には横浜市で里親会を開催しています。その際は、協会での保護収容を待っている犬や猫も参加します。あとは、年に何回か里親探しのイベントがあるので、そこでほかの動物愛護団体と共同で行うこともあります。
里親になりたいという方の希望が一番多いのは子犬、その次が子猫、成犬、成猫の順です。今は子犬から飼わなければいけないという考えがだいぶ払拭(ふっしょく)されて、成犬でも性格が良ければ飼ってくださる方もいます。あとは、60代くらいの方が自分の年齢を考慮して、成犬を希望することもあります。
残念ながらどうしても里親が見つからないときは、最後まで協会で面倒をみます。残った犬は、かみ癖がある、人に懐かないなど、ちょっと問題を持っている場合がほとんどです。また、協会から譲渡した動物が何かの事情で飼えなくなった場合には再び引き取ります。そういうケースは年に1、2回あります。大半は会社の倒産や転勤といった家の事情です。協会も長く活動しているものですから、十何年前にもらわれた動物が戻ってくるケースもあります。
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里親になってくださる方へ |
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動物の譲渡にあたり、協会では幾つかの条件を定めています。
一人暮らしで動物を飼っていて、自分が病気になったり転勤になったりして飼えなくなった方からの保護依頼が結構あります。なので、一人暮らしの場合は、何かあった時に代わりに動物の面倒を見てくれる保証人がいなければ譲渡しません。
また、不妊去勢手術の同意も条件の一つです。少なくとも協会から譲渡した動物については、子どもが生まれてまた引き取り手が見つからないということは避けたいので、手術が終わってからお渡しするように徹底しています。
問題が起こりやすいのは、里親になりたいという方が、犬の飼育に対して自信を持っているケースです。犬もそれぞれ性格が違うので、この犬はこういうところが普通と違うから注意してほしいといったことを譲渡の時に伝えます。でも、長年犬を飼ってきた飼育経験の豊富な方には理解してもらいにくい。ちゃんとしつけられるから大丈夫と思って引き取って、結局うまくいかずに戻してきたりします。もちろんうまくいく場合もありますが、そのあたりが一番難しいかもしれません。
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里親に出すときに思うこと |
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これらの犬も里親募集中 |
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里親に出すときは、寂しさもありますが、うまくいくかなという心配が一番です。自分たちがその犬や猫の一生を決めることになりますから。里親に出したあとも、電話で様子を聞くなどして連絡はとり続けます。動物がもらわれた先で幸せになっているというのが何よりもうれしいことです。
以前、協会のボランティアに参加して、保護していた犬の1頭をとてもかわいがっていた小学生がいました。犬もその子には特に懐いていて。その犬が里親の方に引き取られていったあとは、もう泣いて泣いて…。でも、もらわれた先に犬の様子を実際に見に行って、かわいがられていることが分かると、それが犬にとっていいことなのだと納得したようです。
特に印象深いのは、扱い方が難しい大人の犬や猫がもらわれていったときのことですね。最近では、2年くらい引き取り手が決まらずに残っていた犬に里親が見つかりました。人に対してすぐにほえてしまう犬だったのですが、たまたま波長が合ったのか、その方が見学に来られたときは、あれっと思うくらいほえませんでした。人間と犬にも相性というのがあるんですよね。
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協会が目指す理想のカタチ |
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ここ数年、ペットショップで購入するのではなく、保護施設の動物をもらう人が増えているようです。とてもうれしいことですが、その半面、保護活動が盛んになるとそれに甘えて、飼えなくなったらどこかに引き取ってもらえばいいと考える人も出てきます。動物の保護を依頼してきた方には、飼い続ける方法を一緒に考えたり、自力で里親を見つけるよう説明するようにしています。
難しいかもしれませんが、私たちの目標は不幸な動物がゼロになることです。処分という選択肢があると、飼えなくなった時になんとかしなくてはという意識がどうしても薄れてしまう。安易に動物を飼う人を減らすためには、法的な規制を整備するなどして、ペットの購入時のハードルを高くすることも必要かもしれません。一度飼ったらきちんと最後まで面倒をみるという方向に目を向けることが大切ですね。
矛盾するようですけれど、一番の理想は、動物愛護協会のような団体が必要なくなることです。それは決して実現不可能ではないと信じています。(談)
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「神奈川県動物愛護協会」では、里親になってくださる方や、協会への寄付を随時募集しています。詳しくは、直接お問い合わせいただくか、左記ホームページを参照してください。
●財団法人 神奈川県動物愛護協会
TEL.045(421)5592
http://www2.odn.ne.jp/~kanagawadouai/ |
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この子の生い立ちは不幸だけど、
今は幸せに暮らしています |
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ばんな 10カ月 メス ミックス |
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「街の看板犬・名物犬」の募集に対し、以下のお便りをいただきましたので、ご紹介します。
「この子は神奈川県の動物保護センターから譲ってもらいました。生まれてすぐに母犬から引き離され、兄弟とも離れ離れで、その生い立ちは悲しいものです。でも、元気に走り回る姿はそんな事を感じさせません。まだまだ赤ちゃんで、寂しがって鳴くこともありますが、抱っこしてあげると落ち着きます。今ではすっかりわが家の一員です」(座間市 M・Kさん) |